
「Webデザイナーとグラフィックデザイナーって何が違うの?」



「自分にはどちらが向いているのか知りたい」
デザイン業界を目指す人のなかには、このような疑問を抱いている人もいるでしょう。
どちらもデザインを仕事にしていますが、扱う媒体や必要なスキル、働き方、表現方法には明確な違いがあります。
本記事では、Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違いを、仕事内容・スキル・収入・勉強方法・表現手法などの面から詳しく比較します。
それぞれどんな人に向いているのかも紹介するので、これからどちらを目指すべきか迷っている人はぜひ参考にしてください!
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Webデザイナーとグラフィックデザイナーそれぞれの役割
Webデザイナーとグラフィックデザイナーは、どちらもデザインを行う職種ですが、媒体や目的が異なります。
ここでは、以下の順番で仕事内容や必要なスキル、主な目的まで幅広く解説します。
- Webデザイナーとは?
- グラフィックデザイナーとは?
詳しくみていきましょう。
Webデザイナーとは?
Webデザイナーは、主にWebサイトやランディングページ、バナー広告など、オンライン上で使用されるデザインを担当します。
Webデザインの主な目的は、ユーザーが見やすく使いやすいWebページを作ることです。
デザインの美しさだけでなく、ユーザー体験や導線設計といった機能性も重視されます。
また、HTMLやCSSなどのコーディング知識を活かし、デザインを実際のWebページとして形にするスキルも求められます。
グラフィックデザイナーとは?
グラフィックデザイナーは、ポスターや広告、パッケージなど紙媒体を中心としたデザインを手掛ける職種です。
グラフィックデザインの目的は伝えたいメッセージの視覚的な表現です。
構図や配色、フォントなどを工夫し、印象的で訴求力のあるビジュアルを作り上げます。
アナログ的な感覚と美的センスが重視され、また、印刷やカラーマネジメントに関する専門知識も必要です。
Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違い
ここでは、Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違いについて、以下の9つの観点から解説します。
- 仕事内容の違い
- 求められるスキルの違い
- 収入・働き方の違い
- 使用ツールの違い
- 勉強方法の違い
- 制作の考え方の違い
- 色の表現方法の違い
- デザインの自由度の違い
- 作業範囲・工程の違い
以下の表にそれぞれの項目の要点をまとめましたので、こちらも参考にしてください!
Webデザイナー | グラフィックデザイナー | |
---|---|---|
仕事内容 | デジタル媒体のデザイン (WebサイトやLPなど) | 主に紙媒体のデザイン (ポスター、広告など) |
求められるスキル | コーディング、UI/UX設計、レスポンシブデザイン | レイアウト構成、配色理論、消費者心理の理解、印刷知識 |
収入・働き方 | 在宅・フリーランスも多く、案件単価は幅広い | 企業勤めが中心で安定しているが在宅案件は少なめ |
使用ツール | Figma、Adobe XD、Photoshop、Illustrator | Photoshop、Illustrator、InDesignなど |
勉強方法 | オンラインスクールや独学でも学びやすい | 美術系学校や専門書で基礎を学ぶケースが多い |
制作の考え方 | ユーザーの行動を促す実用的デザイン | メッセージや印象を伝えるビジュアルや訴求力 |
色の表現方法 | RGB(モニター表示) | CMYK(印刷用) |
デザインの自由度 | 制約が多い | 表現の自由度が高い |
作業範囲・工程 | デザインからコーディングまで行い、公開まで担当することもある | デザイン制作が中心で、印刷会社に入稿 |
一つずつ詳しく解説します。
仕事内容の違い
Webデザイナーは、Webサイトやバナーなどのデジタル媒体が中心です。
見た目を整えるだけでなく、「どんなレイアウトなら使いやすいか」「どのボタン配置ならクリックされやすいか」など、ユーザーの行動を促す構成を考えることが大切です。
一方で、グラフィックデザイナーは、ポスターや広告などの紙媒体のデザインを主に手掛けます。
視覚的なインパクトや訴求力が試され、印刷物としての完成度が求められます。
求められるスキルの違い
Webデザイナーには、デザインセンスに加えてHTMLやCSSなどのコーディングの理解も求められます。
また、UI/UX設計の知識やレスポンシブ対応など、ユーザー体験を向上させるための知識も必要です。
グラフィックデザイナーに求められるスキルは、レイアウト構成力や配色理論、文字デザインなど、ビジュアル表現の精度を高めるものが中心です。
さらに、印刷知識や紙の特性を理解していないと、仕上がりが意図と異なることもあるため、専門的な知識が欠かせません。
また、広告など、訴求が目的となる場合は消費者心理への理解も必要です。
収入・働き方の違い
Webデザイナーの平均年収は430万円程度です。
Webデザイナーは在宅やフリーランスでも仕事を獲得しやすく、スキル次第で案件単価を上げやすい職種といえます。
自分でポートフォリオサイトを作り、クラウドソーシングや直案件を通じて収入を伸ばしていく人も多いです。
Webデザイナーの年収や、収入を上げる工夫について、詳しくは以下の記事を参考にしてください!


一方、グラフィックデザイナーの平均年収は300~500万円程度です。
グラフィックデザイナーは、企業やデザイン事務所に勤務するケースが多く、安定した月給を得られる反面、収入は固定的な傾向があります。
フリーランスとして活動する場合は、広告代理店や出版社などからの依頼が中心で、営業力や人脈も必要です。
使用ツールの違い
Webデザイナーは、主にFigmaやAdobe XD、Photoshop、Illustratorなどを使用してWebページの構成やUIデザインを行います。
グラフィックデザイナーは、IllustratorやPhotoshop、InDesignなどのツールをメインに使用します。
印刷物を扱うため、CMYKモードでのカラーマネジメントやトリミング設定など、印刷特有の操作スキルも必要です。
Photoshopとillustratorはどちらの職種でも使用するため、デザインを生業にしたい場合は必ず操作スキルを身につけておきましょう。
勉強方法の違い
Webデザインは、オンライン講座や独学でも比較的学びやすい分野です。
最近では無料ツールや学習サイトが充実しており、未経験からでもスキルを習得しやすい環境が整っています。
一方、グラフィックデザインは、美術系の基礎やアナログ的な感覚を養う必要があるため、専門学校や美大で体系的に学ぶ人が多いです。
配色理論や構図などの理論を学びながら、作品制作を通じて表現力を磨くのが一般的な学習方法となっています。
制作の考え方の違い
Webデザインは、ユーザーが目的を達成しやすいデザインを追求する実用的な制作です。
例えば、ボタンの位置を少し変えるだけでコンバージョン率が変わるなど、数字で成果が見えるのも特徴です。
一方でグラフィックデザインは、ブランドや商品の世界観を表現するアート的な側面も強く、感情や印象に訴えかけるデザインを目指します。
機能性よりも美しさや創造性が評価されることが多く、作品性や訴求性を重視する傾向です。
色の表現方法の違い
Webデザインでは、RGBカラー(光の三原色)を使用します。
モニター上での発色が鮮やかで、動きやアニメーションと組み合わせて視覚的に訴えることが可能です。
グラフィックデザインは印刷物を前提とするため、CMYKカラー(インクの三原色)を使用するのが基本です。
印刷物は色味がくすむ場合もあるため、モニター上の見た目と仕上がりに差が出ないよう微調整が必要になります。
デザインの自由度の違い
Webデザインは、レイアウトやフォントサイズ、画像容量など技術的な制約が多く、自由度は比較的低めです。
とくにレスポンシブ対応では、スマホやタブレットなど異なる画面サイズに合わせた調整が欠かせません。
一方、グラフィックデザインは、固定サイズのなかで自由に表現できるため、アート性の高いデザインを追求できます。
フォントの選び方や印刷方法、質感の演出などで、細部までこだわりを反映できるのが魅力です。
作業範囲・工程の違い
Webデザイナーは、企画立案からデザイン制作、コーディング、サイト公開後の運用改善まで、幅広い工程に関わることが多いです。
ユーザーの行動データを分析し、デザインの改善提案を行うなど、マーケティング的な視点も求められます。
一方、グラフィックデザイナーは、主にデザイン制作部分を担当し、印刷会社や広告代理店など外部業者と協力して完成させます。
プロジェクト単位で動くことが多く、スケジュール管理力やチーム連携も重要なポイントです。
それぞれどんな人に向いている?
上述したWebデザイナーとグラフィックデザイナーの違いを元に、それぞれどのような人に向いているか以下の順番で解説します。
- Webデザイナーに向いている人
- グラフィックデザイナーに向いている人
なお、ここで挙げる特徴に当てはまらない人でも、諦める必要はありません。
Webデザイナーに向いている人
Webデザインは、見た目の美しさだけでなく、使いやすさや目的達成を意識する仕事です。
デザインセンスと同じくらい、論理的思考や分析力が求められます。
Webサイトの構造やユーザー動線を考えながら、より成果の出るデザインを形にしていくのがWebデザイナーの役割です。
これらの特徴を踏まえて、Webデザイナーに向いている人の代表的な特徴として以下の3点が挙げられます。
- 論理的に物事を考えるのが得意
- デザインとITの両方に興味がある
- 自宅やフリーランスで働きたい
Webデザイナーは、データやユーザー行動をもとにデザインを改善していくため、「試行錯誤が好き」「数字をみるのが苦にならない」タイプにも向いています。
また、在宅でも仕事がしやすく、将来的にフリーランスとして独立したい人にとっても魅力的な職種です。
グラフィックデザイナーに向いている人
グラフィックデザインは、広告やポスターなどを通して、視覚的にメッセージを伝える仕事です。
クライアントの想いを形にするため、感性やセンスを活かしたビジュアル表現の追求が求められます。
そのため、以下のような特徴のある人はグラフィックデザイナーに向いているといえます。
- アートや紙媒体が好き
- 配色やレイアウトなど美的感覚に優れている
- 手を動かして表現するのが好き
美しいデザインで感情やメッセージを届けたい人に、グラフィックデザイナーは最適な職業といえるでしょう。
Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違いに関するよくある質問
Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違いに関するよくある質問をまとめました。
- Webデザイナーとグラフィックデザイナーは、どちらの方が未経験でも始めやすいですか?
- Webデザイナーとグラフィックデザイナー、どちらの方がフリーランスで稼ぎやすいですか?
- Webデザインとグラフィックデザインのどちらもできる兼業デザイナーの需要はありますか?
ぜひ参考にしてください。
- Webデザイナーとグラフィックデザイナーは、どちらの方が未経験でも始めやすいですか?
-
未経験から始めやすいのはWebデザイナーです。
オンラインスクールや教材が豊富で、また、実績づくりをしやすい環境も整っています。
一方で、グラフィックデザイナーは、美術的な知識や印刷知識が必要なため、大学や専門学校で美術の専門教育を受ける人が多いです。
年齢や学習にかけられる時間や費用にもよりますが、誰でも始めやすいのはWebデザイナーといえるでしょう。
- Webデザイナーとグラフィックデザイナー、どちらの方がフリーランスで稼ぎやすいですか?
-
フリーランスで安定して稼ぎたいならWebデザイナーが有利です。
企業のデジタル化が進み、Webサイト制作やLP(ランディングページ)、広告バナーなどの需要が年々増えています。
継続案件も多く、スキルを磨けば月収30万円以上を目指すことも可能です。
一方、グラフィックデザイナーは、実績が少ないフリーランスでは収入が安定しにくくなっているのが現状です。
- Webデザインとグラフィックデザインのどちらもできる兼業デザイナーの需要はありますか?
-
あります。
特に、企業や制作会社では、Webデザインとグラフィックデザインの両方ができるデザイナーが重宝されます。
また、フリーランスでも、Webデザインの知識に加えグラフィック制作スキルを持つことで案件の幅が広がり収入アップにつながるでしょう。
最初はどちらか一つの勉強から始めて、実績を積みながら新たにスキルを身につけていくのがおすすめです。
まとめ|自分に合ったデザイン分野を選ぼう!
Webデザイナーとグラフィックデザイナーは、どちらもデザインを行う職種ですが、求められるスキルや働き方は大きく異なります。
Webデザインは「機能性と使いやすさ」、グラフィックデザインでは「美しさと印象」が重視される点が違いです。
自分がどんな媒体で表現したいのか、どんな働き方をしたいのかを明確にすれば、後悔のない選択ができるでしょう。
ウェブフリでは、1分でできる『Webデザイナー適性診断』を行っています。
「Webデザイナーになりたい!」「興味はあるけど自分に向いているか分からない…」とお悩みの人は、ぜひ診断を受けてみてください!
\ 簡単3ステップ! /